ニッケルハルパを入手したいとお考えの方々へ

(このホームページのPROFILEにも記載した内容です)

ニッケルハルパについて:

ニッケルハルパは、もともとはスウェーデンのごく一部の地域でそこの文化風習(踊りの音楽やいわゆる冠婚葬祭など)に結びついて代々弾かれてきた楽器です。その文化の性質上、くらしに根付いたものとして、親や親戚から譲り受けて弾いている とか、知り合いに作り方を教わって自分のものを作ってそれを弾いている とかとか、もともとはそんな存在でした。

そんなある種特別な道具としてのニッケルハルパは、現代的な感性で音楽性の高いfineな演奏をする人たちが現れたことでそれらの音楽と相まって再定義再評価され始め、今現在の感覚でいういわゆる「ワールドミュージック」の楽器の一つとして(その文化を知らない人にも)知られるようになってきました。これはデジタル化以降(CDが普及してだいぶ経った辺りから)のできごとでそれこそ最近の話だと言ってもいいと思います。一方で当地では、引き続き ダンスの音楽を弾く楽器として、自国の伝統的な楽器として、限られた文化圏で弾かれています。ニッケルハルパの製作についても、それが流行ったり月一ぐらいで少しずつ製作を習うコースが開催されたりしつつも、結果的には地域の作れる人が弾く人の分だけ作るぐらいの規模感で続いています。

ニッケルハルパの音色は独特で、録音もさることながら、生音はとても美しく、言葉にし辛い魅力があります。それに演奏も比較的簡単ですので、単にハードウェアとみれば実は気軽に楽しめるものです。私個人としても、ピアノや笛と同じように、一つの楽器として、いろんなシチュエーションで楽しめる可能性を持っている楽器だと考えています。

ただ上記のように、今現時点では音楽(演奏)が文化の拡大のスピードをとび越えて一般に広まった側面があり、純粋に楽器としてニッケルハルパが欲しい人たちと、ニッケルハルパのコミュニティとの間には、需要供給のバランスだけではないギャップが存在しているのが事実です。

ニッケルハルパを入手したい方々へ:

上記の通り、ニッケルハルパは大量生産されてきたものではありませんし、今も尚、コミュニティを維持するのに足りるレベルで製作されている楽器です。ただ製作家は(私も含め)、ニッケルハルパを始めてみたいという人たちにぜひ始めて欲しいと思っていますし、そういう人たちのために楽器を作ってあげたいサポートしてあげたいと考えています。

手引きとして、スウェーデンのニッケルハルパ協会HPにニッケルハルパの製作者Harpbyggareの一覧が掲載されていますので参考にされてください(記載されている個人情報の取扱いには十分注意してくださいね)。ここに挙がっている人たちは、現地協会の活動に共感して、楽器を作って提供する意思のある方々です。

スウェーデン ニッケルハルパ協会 製作者一覧ページ

※英語でやりとりできる方々もいらっしゃいますが、全員ではありません。

一台一台作るので、時間はかかります。またそれぞれ作風(音や機能)は違いますので、十分やりとりを重ねて検討されることをお勧めします。当然在庫や生産計画がないこともありますので、その点はお含みおきください。尚価格については各々が設定しています。時期によっても変わりますが、最も安価なものでも本体が20万円台〜になると思います。

尚、一部の作家の楽器については、タイミングがよければ国内のディーラーから買えることもありますので、ご検討ください。

私の楽器に関しては私に直接お問い合わせいただくか、唯一取り扱いのある横浜山谷のダルシクラフトにお問い合わせください。